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システム開発

2024.12.27

まるで人間のようにヌルヌル動くヒューマノイド「NEO」が話題に。

まずは、是非下記の動画を見ていただきたいです!

今までもヒューマノイドは、幾つもありましたが、今回の「NEO」君は、なんかもっと人間ぽいです。

 

NEOがスムーズな動きをできるのは、有機的な筋肉運動を模倣した高トルク・トゥ・ウェイト・サーボモーター「Revo1」と、AIによる高度な動作制御が組み合わされた設計にあります。高速で回転する部品を最小限に抑え、衝撃や誤作動を防ぐ構造を追求することで、人間に近い柔軟な動きと高い安全性を両立しているのです。

 

2024年の段階で、ここまでスムーズな動きができるのは、正直、衝撃を受けました。

 

あのChatGPTで有名なOpenAIも出資。シリーズBで150億円調達。

 

 

NEOを開発しているノルウェーのロボット企業1Xが、EQT Venturesをリードインベスターとして1億ドル(約150億円)のシリーズB資金調達をしました。同社は2014年の創業以来、人型ロボットの開発に取り組んでおり、OpenAIからは2023年3月に2350万ドルの出資を受けています。現在、身長1.86メートル、体重86kgの車輪型アンドロイド「EVE」を商業施設の夜間警備などに250台導入。

 

新たに開発中の二足歩行型アンドロイド「NEO」は、身長1.67メートル、体重30kgと軽量化に成功。家事支援などの消費者向けロボットとして、今後の市場投入を目指しています。世界の人型ロボット市場は2050年までに1100兆円規模に成長すると予測されており、1Xの今後の展開が注目されています。

 

 

良くも悪くも、社会はヒューマンレスの時代に。

 

 

人型ロボット「NEO」の価格は自動車と同程度になると予測されていますが、人件費と比較すると十分にコストパフォーマンスの高い投資と言えます。例えば警備業務では、年間3交代制で人件費が1000万円以上かかりますが、NEOは24時間365日稼働可能で、初期投資以外の人件費が不要です。

 

また、小売業や物流業界でも人手不足が深刻化していますが、NEOは20kgまでの物体を持ち上げ可能で、4時間のバッテリー駆動で継続的な作業が可能です。さらに、OpenAIの技術を活用した学習能力により、複雑な作業も徐々にこなせるようになっていきます。

 

確かに高額な初期投資は必要ですが、長期的な人件費削減と24時間稼働による生産性向上を考えると、企業にとって合理的な選択肢となるでしょう。ヒューマンレス化は、もはや避けられない時代の流れなのかもしれません。

 

 

実社会から加速度的に学習。

 

 

AIの性質上、稼働するロボット数が増えるほど、収集されるデータも増加し、ロボット自体が学習して賢くなります。1XのCEO、Bernt Børnich氏によれば、次のマイルストーンは、NEOを市場に投入し、具現化されたAI(embodied AI)のためのデータ収集戦略を拡大することだそうです。

 

NEOは、家庭内での作業を支援するために設計されており、実際の環境でのデータ収集を通じて、より効果的に学習します。これにより、ロボットは人間の行動を観察し、迅速に新しいスキルを習得することが可能になります。

 

データの収集は、ロボットが自律的にタスクをこなすための基盤となり、将来的にはより多くの家庭やビジネスでの導入が期待されています。現在、同社のスタジオでは20台のアンドロイドが稼働しており、12人のオペレーターチームがさまざまなタスクの学習と改善を支援しています。

 

 

実社会でどのように活用されていくことが予想できるか?

 

 

家庭内での普及・活用

 

(1)家事・日常サポートの担い手

  • 掃除・洗濯物の片付け・料理の補助などをロボットが担う。
  • コンロの火加減や洗剤の使い分けなど、より“繊細”な作業もこなせるように。
  • 一般家庭での導入は、当初は一部の富裕層や先進的な家庭に限られるが、2030年頃には「高級車1台分」~「一般的な自動車」ほどの価格で入手できるようになるかもしれない。

 

(2)高齢者支援・介護ロボット

  • 高齢者の生活サポート(食事や入浴準備の補助、薬の管理など)への活用が拡大。
  • 倒れた際に通知や応急措置をサポートする機能、感情的なケアを行う機能などの実装も進む。
  • 少子高齢化が進む地域では、行政や医療機関と連携して「高齢者宅にロボット導入を推進する政策」が行われる可能性も。

 

ビジネス・公共領域への浸透

 

(1)小売・飲食店などのサービス業

  • 店舗での接客・品出し・受付にヒューマノイドが導入される例が増加。
  • 音声認識・自然言語処理がさらに向上し、流暢に複数言語を扱えるため、観光地のカスタマーサポートや多国籍顧客対応に活躍。
  • ロボットを導入することで、人件費・人手不足の問題を補いながら、24時間対応が可能になるという利点が注目される。

 

(2)倉庫・物流・警備

  • 重量物の運搬や棚卸しなど、身体的負荷の大きい業務を人型ロボットがサポート。
  • 二足歩行の強みを活かし、階段・段差など、車輪型ロボットでは困難な場所への移動が可能に。
  • 夜間警備や監視業務でも、視覚センサー+AIの組み合わせにより、不審者やトラブルを早期発見・通報する。

 

(3)教育・研修・案内

  • 公共施設や企業の研修センターで、案内役・講師アシスタントとしてのロボット導入が進む。
  • 生徒・受講者がVRやデジタル教材と連携した形で学習サポートを受けるなど、ロボットが“学習補助ツール”として定着し始める可能性。

 

ヒューマノイドを指揮(オーケストレーション)して、社会課題を解決する。

 

ヒューマノイドは、家庭での掃除や料理補助から、高齢者の生活サポート、さらには小売店での接客や倉庫作業まで、幅広い分野での活用が期待されています。特に高齢者支援では、食事や入浴の補助、緊急時対応など、きめ細かなケアが可能になります。

 

このような社会変革の中で、人間の新たな役割として、これらのヒューマノイドを効果的に指揮し、社会課題の解決につなげていける人材が重要になって来るのではないでしょうか?